2009年 10月 07日
日立、世界最高出力の車載用リチウムイオン電池を開発294
2009年5月20日
日立製作所と日立ビークルエナジーはこのほど、自社で量産中の車載用リチウムイオン電池に比べ、出力密度が1.7倍の4500W/kgとなる世界最高出力のリチウムイオン電池を開発した。2009年秋から国内外の自動車メーカーにサンプル出荷を開始する。
今回開発した電池は、電池の内部抵抗を低減するために、電極にマンガン系の新規の正極材料を採用。また、電極の薄膜化、集電方法や形状の工夫をした独自の電池構造により、世界最高出力を実現したという。
現在、自動車や鉄道向けに納入している出力密度2600W/kgの第2世代リチウムイオン電池は、世界で唯一量産している車載用リチウムイオン電池。現在まで、自動車メーカーや鉄道会社向けを中心に累計60万セルを出荷している。
また、第2世代リチウムイオン電池の出力密度を向上させた第3世代リチウムイオン電池(3000W/kg)も開発を完了しており、2010年から量産し、顧客に納入を開始する予定。
今般、サンプル出荷を開始するリチウムイオン電池は、さらなる小型化・軽量化と世界最高出力を実現する高性能な電池として開発した第4世代リチウムイオン電池になる。
日立は今後、これらの電池のラインアップを、電池セル単品のみならず、顧客のニーズに応じて制御と組み合わせた電池システムとして提供する方針(日経エコロジー編集/EMF)。