2009年 11月 28日
質問なるほドリ:「仕分け」来年以降は?=回答・谷川貴史
<NEWS NAVIGATOR>
◆「仕分け」来年以降は?
◇第2回「春にも」政府方針 省庁が予算要求を作る前に
なるほドリ 仕分けがこれほど盛り上がるとは思わなかったよ。来年も続けるのかな。
記者 仕分け人に内定していた1年生議員の参加が取りやめになったり、亀井静香金融・郵政担当相が人選に異議を唱えたりと、始まる前は「力を発揮できるの?」との声すらありました。ところが、厳しく省庁側を追及し、次々と廃止判定を下す仕分け人の姿が紹介されると、国民の関心が一気に高まりました。仙谷氏は第2回の仕分け作業を、11年度予算編成に向けた要求案を各省庁が作る前、つまり来年春からゴールデンウイークのころに実施する意向です。
Q 与党の国会議員以外にも仕分け人がいたけど、どんな人たちなの?
A 仕分けはシンクタンク「構想日本」が提唱し、02年以降、計44自治体で実施されました。今回は、構想日本とともに仕分け経験を積んだ自治体関係者のほか、大学教授、エコノミストら60人が参加しています。
Q 1時間ほどの議論で「廃止」「地方へ移管」などの判定を下していたね。
A 3班に分かれた仕分け人に、各省庁担当者が事業の概要を説明。財務省の査定担当者も予算削減の余地があるとの問題提起をします。続いて仕分け人が、「国がやる必要があるのか」「なぜ、天下り法人に事業を委託するのか」「もっと安くできるのでは」などの疑問、質問をぶつけます。仕分け人の多数決を踏まえ、取りまとめ役の国会議員が判定結果を発表します。
Q 廃止とされた事業は本当になくなるの?
A 仕分け結果は政府の最終決定ではないので、自動的になくなるわけではありません。担当省庁が必要と判断すれば、予算案に盛り込んでもらうよう財務省などと折衝し、復活することもあり得ます。
Q 仕分けの結果が予算案に反映されない可能性もあるんだね。
A 9日間議論しただけなのに、たくさんの無駄があぶり出されたことに、国民は驚きました。判定を覆すには、事業の必要性や、効率的に予算が使われているかについて、要求省庁側が皆に分かるように説明しなくてはなりません。巻き返しの動きもぜひ、公開の場でお願いしたいですね。(経済部)