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秘書を聴取 小沢氏は国民に説明を

秘書を聴取 小沢氏は国民に説明を
1月6日(水)

 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐり、東京地検が小沢氏の秘書を任意で事情聴取した。

 巨額の土地購入代金をどこから調達したか-。これが疑惑の焦点だ。

 小沢氏のクリーン度だけでなく民主党の信頼も問われている。検察の捜査を待たず、記者会見などの形で国民に説明するよう、小沢氏と民主党に求める。

 問題とされるのは2004年10月の土地取引だ。都内の土地を約3億4千万円で購入した。

 「定期預金を担保に金融機関から借りた4億円を、購入資金に充てた」。小沢氏側はそう説明していたが、実際には融資を受ける直前に支払いは済んでいた。資金の原資は、これまでの検察の調べでも解明されていない。

 この問題で小沢氏は昨年10月に記者会見し「単純なミス」と述べている。それ以上の説明はない。これでは国民には分からない。

 検察は秘書の聴取と並行して、ゼネコン各社の関係者らも一斉に呼び出し、一部について任意で事情を聴いているもようだ。小沢氏の地元、岩手県奥州市で建設中の胆沢ダムの工事にかかわっている会社である。

 仮に土地の購入代金がゼネコンから出たものだとしたら、問題は重大な色彩を帯びてくる。

 小沢氏については、西松建設からダミーの政治団体を使って献金を受けていた疑惑も問われている。今回事情を聴かれたのは、その事件で起訴され、公判が始まっている公設第1秘書である。

 裁判の冒頭陳述で検察側は「ゼネコンに工事受注の『天の声』を出して選挙応援や献金を求めていた」と述べた。それが事実とすれば悪質だ。

 鳩山由紀夫首相に関しても、首相の実母からの提供資金が架空献金の原資に使われていたことが明らかになっている。

 総選挙で民主党が勝った背景には、政治が清潔、透明になることへの期待もあった。問題が次々持ち上がる展開に、国民はがっかりしているはずだ。

 西松建設の献金問題が持ち上がったとき、民主党は「第三者委員会」を立ち上げるなど、実態を解明しようとする姿勢を曲がりなりにもみせた。今回、小沢幹事長に説明を求める声は党内からあまり聞こえてこない。残念だ。

 18日から通常国会が始まる見通しになっている。論戦を通じ真相にどこまで迫ることができるか、野党自民党の力量も試される。
信濃毎日ウェブ
by momotaro-sakura | 2010-01-06 10:01 | ブログ