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日立製作所社長に中西氏、副社長から昇格 業績回復受け

日立製作所社長に中西氏、副社長から昇格 業績回復受け
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 日立製作所は4日、川村隆会長兼社長(70)が代表権のある会長職に専念し、中西宏明副社長(63)=写真=が社長に昇格する4月1日付の人事を発表した。川村氏は急激な業績悪化を受けて2009年4月、子会社の会長から日立の会長兼社長に就いた。「緊急登板」といえる異例の就任だったが、業績回復にメドがついたことから社長を交代し、会長と社長で役割を分担することにしたという。

 東京都内で記者会見した中西氏は、「次の成長のために全力を尽くす」と述べ、電力、交通、環境などのインフラ(社会基盤)と情報通信の分野を連携させて、海外事業を強化する意向を示した。売上高の海外比率を現在の約40%から60%に高めることを目標に掲げた。 日立は半導体事業の不振などで、09年3月期連結決算の税引き後利益の赤字が過去最大の7873億円となったが、人員削減や不採算事業の整理などのコスト削減策で、10年3月期は赤字幅が大幅に縮小する見込みだ。中西氏は、赤字が続いていたハードディスクの米子会社を再建した実績が評価された。

「変革の速度上げる」

中西宏明(なかにしひろあき)氏(63) 歴史的な業績悪化に見舞われた日立製作所が創業100年の今年、反転攻勢の先頭に立つことになった。

 日立の歴代社長では異色の「国際派」だ。欧州子会社の社長時代は、鉄道車両の売り込みに尽力。その後の英国での大型受注に結びつけた。米IBMから買収した赤字続きの米国子会社に派遣された際は、合理化を徹底して再建に導いた。
 「これからの成長に最適な人材だ」と、川村氏から社長就任を打診されたのは昨年末。驚いたが、正月休みに一人で考え、今年1月4日に決断を伝えたという。

 日立は業績回復に向かっているが、グループ再編や環境分野の強化など道半ばの課題も多い。「変革のスピードを上げる」と意気込む。(山本貴徳)

 中西宏明氏(なかにし・ひろあき) 70年東大工卒、入社。06年4月副社長。同年12月に退任したが、09年4月から副社長に復帰。神奈川県出身。

(2010年2月5日 読売新聞)

by momotaro-sakura | 2010-02-05 12:05 | ブログ