特定疾患療養管理料とは

特定疾患療養管理料とは


 ご存知のように、保険診療の場合の医療費は、診察・検査・処置・手術・投薬などのそれぞれの診療行為ごとに細かく定められています。●●の治療は〇〇点、▲▲の薬は△△点といったように、すべて点数が決まっています。

 この点数は1点=10円で計算され、医療機関はこの決められた点数に従って医療費を計算しています。患者は年齢などの条件に従って、この医療費の10%や30%を支払います。残りは健康保険から支払われます。



 厚生労働大臣が定めた疾患などに対して、その治療の計画を立てて必要な指導が行わた場合、特定の医学管理料・指導料が請求されます。医学管理料・指導料の種類は、主に医師などが患者に対して行う計画的な指導管理や療養指導の対価として請求されるわけです。

 現在、医学管理料・指導料として設定されている項目は、全部で41項目あります。それら41項目は、「特定疾患療養管理料」、「特定疾患治療管理料」と「その他の医学管理料」の三つのグループに大別されています。

 また、これらの医学管理料は、医療従事者の役割によっても分類することができます。役割により分類すると、医師による計画的な治療管理料や療養指導料、薬剤師等による薬剤管理指導料と薬剤情報提供料、看護師等による在宅療養指導料、管理栄養士による栄養食事指導料、および救急救命士による救急救命管理料となります。

 この他、地域連携退院時共同指導料、地域連携診療計画管理料、開放型病院共同指導料、在宅患者入院共同指導料があるほか、医療機関同士の連携に対するものとして診療情報提供料等があります。そして、医療機関が交付する傷病手当金意見書交付料、療養費同意書交付料等も含まれます。

 医学管理料(指導料・指導管理料)は、通常、ひとつの病気治療に対して個別に請求されます。しかし、注意点として、ひとつの病気の治療で医学管理料・指導料が請求されている場合、二つ目の治療について指導を受けても「互いに重複算定されない医学管理料」があります。また、「算定期間に制限のある医学管理料」「他の診療報酬を包括化している医学管理料」および「算定回数に制限のある医学管理料」もあります。

 医学管理料・指導料が請求される医療の数は非常に多く複雑ですが、このページでは、上記のような注意点や、各医学管理料・指導料について下記の表に概説しています。


特定疾患療養管理料
特定疾患療養管理料の対象となる疾患  特定疾患療養管理料は、厚生労働大臣が定める以下の疾患を主病とする外来患者が療養上の指導をうけたとき請求されます。

糖尿病 高血圧性疾患 脳血管疾患
心不全 虚血性心疾患 不整脈
甲状腺障害 処置後甲状腺機能低下症 リポジストロフィー
結核 肺気腫 その他の慢性閉塞性肺疾患
喘息 喘息発作重積状態 気管支拡張症
詳細不明の慢性気管支炎 肝疾患(慢性的経過) 慢性ウイルス肝炎
胃潰瘍 十二指腸潰瘍 胃炎および十二指腸炎
その他の慢性膵炎アルコール性慢性膵炎 ムコ脂質症
悪性新生物 思春期早発症 性染色体異常
ローノア・ベンソード腺脂肪種症
スフィンゴリピド代謝障害およびその他の脂質蓄積障害
リポ蛋白代謝障害およびその他の脂(質)血症
単純性慢性気管支炎および粘液膿性慢性気管支炎
一過性脳虚血発作および関連症候群


特定疾患療養管理料を重複請求されない疾患
 特定疾患療養管理料を請求される場合は、通院精神療法、心身医学療法、てんかん指導料等、下表に示す疾患の管理料を重複して請求してはいけないことになっています。

通院精神療法 心身医学療法 慢性疼痛疾患管理料
皮膚科特定疾患指導管理料 ウイルス疾患指導料 難病外来指導料
在宅時医学総合管理料 てんかん指導料 小児特定疾患カウンセリング料
小児科療養指導料 小児悪性腫瘍患者指導管理料 心臓ペースメーカー指導管理料
生活習慣病指導管理料 在宅療養指導管理料


特定疾患療養管理料の支払い頻度
 特定疾患療養管理料は外来患者が対象で月2回まで算定されます。この管理料は、診療所、および許可病床数200床未満の病院のみが算定対象となります。200床以上の病院では指導料は算定されません。実際に請求される点数は下表の通りです。(管理料の医療点数は<1点=10円>で請求されます。このうちの1割とか3割が自己負担となり、残りは保険から支払われます。)

診療所 225点
病院(100床未満) 147点
病院(100~200床未満) 87点
病院(200床以上) --- 200床以上の病院では指導料はありません。

by momotaro-sakura | 2010-06-16 09:01 | 健康管理/先端医療