海水からリチウムを抽出 佐賀でプラント本格稼働

海水からリチウムを抽出 佐賀でプラント本格稼働
 佐賀県伊万里市の佐賀大海洋エネルギー研究センターで、電池の材料などに使われるリチウムを海水から抽出するプラントが本格稼働を始めた。開発に携わった北九州市立大の吉塚和治教授(分離工学)によると、実験室レベルでの抽出はこれまでも行われているが、実用化を目指した施設の稼働は世界初。既に約30日間で海水14万リットルから塩化リチウム約30グラムを得ることに成功した。  リチウムは、カメラ用のボタン型電池や、携帯電話やパソコンなどで多用されている充電式電池などに使われるが、原料は中国やオーストラリア、南米からの輸入鉱石に依存している。  陸上の推定埋蔵量1400万トンに対し、海水中には2300億トンものリチウムが溶けているが、1リットル当たり0.1─0.2ミリグラムと濃度が低いのが難点。しかし「コストも効率も良いシステムが完成すれば、リチウムの国内自給も夢ではない」(吉塚教授)という。

2004/04/16 18:54 【共同通信】

リチウム
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H

Li

K


外見
銀白色,銀灰色の金属

一般特性
名称, 記号, 番号 リチウム, Li, 3
族, 周期, ブロック 1, 2, s
原子量 6.941(2) g·mol−1
電子配置 [He] 2s1
電子殻 1, 2 (Image)
物理的性質
色 銀白色,銀灰色
相 固体
密度 (r.t.付近) 0.534 g·cm−3
m.p.での液体密度 0.512 g·cm−3
融点 453.69 K, 180.54 °C, 356.97 °F
沸点 1615 K, 1342 °C, 2448 °F
臨界点 3223 K, 67 MPa
融解熱 3.00 kJ·mol−1
気化熱 147.1 kJ·mol−1
比熱容量 (25 °C) 24.860 J·mol−1·K−1
蒸気圧
P/Pa 1 10 100 1 k 10 k 100 k
at T/K 797 885 995 1144 1377 1610

原子特性
酸化数 1, -1
(強塩基性酸化物)
電気陰性度 0.98 (ポーリングの値)
イオン化エネルギー 1st: 520.2 kJ·mol−1
2nd: 7298.1 kJ·mol−1
3rd: 11815.0 kJ·mol−1
原子半径 152 pm
共有結合半径 128±7 pm
ファンデルワールス半径 182 pm
その他
磁性 常磁性
電気抵抗率 (20 °C) 92.8Ω·m
熱伝導率 (300 K) 84.8 W·m−1·K−1
熱膨張率 (25 °C) 46 µm·m−1·K−1
音の伝わる速さ (微細ロッド) (20 °C) 6000 m/s
ヤング率 4.9 GPa
剛性率 4.2 GPa
体積弾性率 11 GPa
モース硬度 0.6
CAS登録番号 7439-93-2
最安定同位体
詳細はリチウムの同位体を参照
同位体 NA 半減期 DM DE (MeV) DP
6Li 7.5% 中性子3個で安定
7Li 92.5% 中性子4個で安定

表・話・編・歴

リチウム (lithium) は原子番号3の元素。元素記号はLi。アルカリ金属の一つ。

元素名はギリシャ語で「石」を意味する lithos に由来する。1817年にヨアン・オーガスト・アルフェドソンがペタル石の分析によって発見した。


単体 [編集]
性質 [編集]
常温常圧では銀白色の柔らかい金属で、ナトリウムより硬い。常温で安定な結晶構造は体心立方格子 (BCC)。比重は0.53、融点は180°C、沸点は1330°C(沸点は異なる実験値あり)。80ギガパスカル(約80万気圧)程度の高圧下で金属から半導体に相転移する[1]。

同じアルカリ金属のナトリウム、カリウムと比べて反応性は劣り、化学的性質は、アルカリ土類金属、特にマグネシウムと類似する。乾いた空気中ではほとんど変化しないが、水分があると常温でも窒素と反応し窒化リチウム (Li3N) を生ずる。また、熱すると燃焼して酸化リチウム (Li2O) になる。このため金属リチウムはアルゴン雰囲気下で取り扱う必要がある。

イオン化傾向が大きく、酸化還元電位は全元素中で最も低い −3.040V である。

生産 [編集]
埋蔵量は塩湖かん水として1866万t、鉱石として1050万tと見積もられている。これは電気自動車などに需要が急増したとしても可採年数400年以上と十分な量である。リチウムは最も軽い金属元素なので、地球的な長時間のうちに海水中と地殻上部を循環し続け、乾いた塩湖の底には必ず豊富なリチウム資源が存在する。量的には全く枯渇する心配はなく、リチウムはレアメタルには分類されない。ただし単一産地で需要のほとんどを生産するという、偏在性と独占的供給による、商業的な需要ギャップが懸念される[2][3]。現在、確認埋蔵量で一、二を争うボリビアの資源は全く開発されていない。(推定埋蔵量、推定需要ともに各種存在する。)

使用済み製品からのリチウムのリサイクルについては、現状ではその技術がなく、経済性が見込まれないため進んでいない[4]。

海水リチウムの抽出 [編集]
海水中には2300億トンのリチウムが溶けており、事実上無限の埋蔵量をほこっている。海水リチウムを抽出するプラントが日本を中心に稼動しており、現状よりさらに低コストで採集できるようになれば、リチウムの資源問題が解決する可能性がある[5]。

用途 [編集]
リチウムは大気中では容易に酸化され、単体金属として存在することは難しい。このため、単体の金属材料として利用されることよりも、軽量合金に用いたり、強力な還元剤または有機リチウム化合物の原料として用いられることが多い。リチウムは延性に欠けるので、試薬のリチウムワイヤーは1%程度のナトリウムを添加した合金である。

酸化還元電位が低く、密度が小さいため、電池電極とすれば起電力が高くエネルギー密度の大きい電池ができる。通常 3V 出力の一次電池(リチウム電池、負極に使用)、二次電池(リチウムイオン二次電池、リチウムイオンを使用)として利用される。

アルミニウムにリチウムを数%含有させた合金は軽さと強度の両方を兼ね備え、特に航空宇宙の分野でしばしば使用されるが、リサイクル性に難があるため一般には普及していない。

核融合発電および水素爆弾において、核融合反応の材料である三重水素を生成するために使用される。

化合物 [編集]
代表的なリチウムの化合物として、以下のものが知られている。

フッ化リチウム (LiF)
塩化リチウム (LiCl)
臭化リチウム (LiBr)
ヨウ化リチウム (LiI)
窒化リチウム (Li3N)
水素化リチウム (LiH)
酸化リチウム (Li2O)
炭酸リチウム (Li2CO3)
過塩素酸リチウム (LiClO4)
ヘキサフルオロリン酸リチウム (LiPF6)
ニオブ酸リチウム (LiNbO3)
炭酸リチウムは結晶化耐熱ガラス(パイロセラム)、テレビのブラウン管、陶磁器の釉(うわぐすり)として利用され、水酸化リチウムが添加されたグリースが自動車・農機具・機械工具などの潤滑剤として市販されている。

医療用として炭酸リチウムが躁病および躁うつ病の躁状態の患者に処方される。また、うつ病や躁うつ病のうつ状態の患者に、抗うつ薬を補助するために応用的に処方される場合も多い。この場合、治療上有効とされる血中濃度と、中毒に陥る濃度との範囲が狭いため定期的に血液検査を行い適切な血中濃度に保たれているかを確認しなければならない。もっとも、医師が処方した通りに患者が正しく服用している限り危険な状態になることは少ないとされている。
by momotaro-sakura | 2010-07-06 12:47