介護保険料:月5200円…12年度25%増 厚労省試算

介護保険料:月5200円…12年度25%増 厚労省試算
介護保険制度改正に伴う65歳以上の保険料(月額)への影響 厚生労働省は19日、12年度の介護保険制度改正に伴う保険料などの試算をまとめ、民主党介護保険制度改革ワーキングチームに示した。高齢化の進展や新たな介護サービスの導入などを受け、65歳以上の1人あたりの保険料(月額)は12~14年度で平均5200円程度となり、現在の4160円から1000円程度上昇する。一方、基金の取り崩しやサービス利用者の負担増などの措置を講じれば、負担増は最大355円軽減され、月額4850円程度になるとしている。

 試算によると、高齢者の自然増などで550円程度の上昇が見込まれるうえ、同省が新たに導入予定の24時間地域巡回型訪問サービスなどの提供に伴い、保険料をそれぞれ10~100円程度上げる必要があるとしている。さらに同省は、介護職員の月給を引き上げるため介護報酬を増額改定する方針で、これらの実施に伴い保険料は月額約5200円に上昇するとしている。

 一方、試算では、財政難に備えて都道府県や市町村に積んだ関連基金のうち取り崩し可能な計3000億円を活用し、計280円程度の保険料負担軽減が可能と指摘。さらに、高所得者が介護サービスを利用した場合の自己負担を増やすことなどにより、それぞれ5~20円程度の保険料の負担軽減効果があるとしている。

 また、40~64歳の保険料算定については、同省は従業員の収入に応じて決まる「総報酬割り」の一部導入を検討。これにより月額保険料の負担額は▽大企業などのサラリーマンが加入する健康保険組合285~428円増▽中小企業従業員の全国健康保険協会(協会けんぽ)45~67円減▽公務員らの共済組合351~526円増となる。【鈴木直】

 ◇解説 細かく試算 負担増理解求め
 12年度からの介護保険制度改正にあたり、厚生労働省が細かい保険料試算を公表したのは、高齢化の進展で膨らみ続ける介護給付費を賄う財源確保がいかに厳しいかを国民に示すことで、介護サービス利用者の負担増に理解を求める狙いがある。

 介護保険料を巡っては「1人当たりの保険料5000円(全国平均)が負担の限界」というのが、関係者の共通認識となっている。今回の改正論議は「目玉」となる政策に乏しいなか「5000円の壁をいかに守るか」という財源論に終始した印象が否めない。

 だが、今回の厚労省の試算では、公費の負担割合を現在の5割から6割に引き上げれば年間7400億円程度が必要としている。国の財政状態では到底賄いきれる額ではなく、基金の活用以外ではサービスの利用者に負担を求めるしか道は残されていなかった。

 ただ、利用者負担も際限なく引き上げるわけにはいかず、今回限りの窮余の策だ。15年度の次々回改正では、消費税増税などで財源を確保したうえで国費の投入が避けられない。【鈴木直】
毎日新聞 2010年11月19日 11時23分(最終更新 11月19日 12時46分)
by momotaro-sakura | 2010-11-19 13:21 | ブログ