補正予算 成立 経済対策5兆900億円

補正予算 成立 経済対策5兆900億円
毎日新聞 11月26日(金)22時10分配信

 菅直人首相が臨時国会の最優先課題と位置づけた10年度補正予算は26日の参院予算委員会と参院本会議で野党の反対多数で否決され、衆院の優越を定めた憲法の規定に基づき同日深夜に成立した。自民党は仙谷由人官房長官と馬淵澄夫国土交通相の問責決議案を参院に提出。27日未明までに社民党を除く野党の賛成多数で可決された。首相は両氏を続投させる方針で、自民党は週明け以降の国会審議を拒否する構え。臨時国会は事実上、空転した状態で12月3日の会期末を迎える見通しとなった。

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 菅首相は補正予算成立後、記者団に「審議時間は100時間を超えていた。もう少し政策議論になればよかった」と語り、国会審議への不満を示した。

 首相が10月1日の所信表明演説で「熟議の国会」を掲げて始まった臨時国会。しかし、野党は沖縄県・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を巡る政府対応やビデオ映像流出などを徹底的に批判。参院で野党が多数を占める「ねじれ国会」に首相は最後まで苦しみ、政策ごとに野党と協力する「部分連合」への道筋はつけられなかった。

 仙谷氏の問責決議はみんなの党も提案していたが、撤回し、自民党と共同提案する形をとった。参院本会議では自民党の森雅子氏が「実質的に内閣を取り仕切り、尖閣諸島事件など重要事件の決定を主導している」と理由を説明。賛成127票、反対111票で可決された。仙谷氏は記者団に「ノーコメント」を通した。馬淵氏の問責決議は賛成126票、反対111票だった。

 問責決議に法的拘束力はない。民主党の鉢呂吉雄国対委員長は同日の党代議士会で「北朝鮮の砲撃事件で緊張が高まっている。仙谷、馬淵両氏は国の安全保障の要。問責が出ること自体、批判に値する」と述べ、両氏が辞任する必要はないとの認識を強調。自民党の逢沢一郎国対委員長は同日夜、記者団に「問責は政治的な意味合いからすれば不信任と同じだ」と語り、衆参両院の審議をすべて拒否する考えを示した。

 補正予算には約5兆900億円の経済対策が盛り込まれ、公明党の求める地域活性化交付金など野党の主張も反映されたが、社民党と新党改革を除く野党が反対し参院で否決。これを受け両院協議会が開かれたが協議は調わず、26日深夜の衆院本会議で横路孝弘議長が「本院の議決が国会の議決となった」と宣告し、成立した

 同日の参院本会議では補正予算関連の改正地方交付税法や、国家公務員給与を人事院勧告通り引き下げる改正給与法が与党と公明党などの賛成多数で可決、成立した
。【高山祐、野原大輔】
by momotaro-sakura | 2010-11-27 08:18