建屋内 最大700ミリシーベルト 1号機放射線量 「水棺」作業難航か

建屋内 最大700ミリシーベルト 1号機放射線量 「水棺」作業難航か
2011年5月9日 13時56分



 福島第一原発の事故で、東京電力と経済産業省原子力安全・保安院は九日、二重扉を開放した1号機の原子炉建屋で作業員らによる放射線量の測定を実施した。一階では局所的に毎時七〇〇ミリシーベルト、二階でも同一〇〇~四〇ミリシーベルトを検出。原子炉格納容器を水で満たし、燃料棒を水没させる「水棺」へ向けた作業が続いているが、放射線量が高く今後の作業は難航が予想される。

 建屋内の放射線量は場所により一〇~七〇〇ミリシーベルトと幅があり、保安院は「線量が二けたあると作業は難しい」と指摘した。七〇〇ミリシーベルトを計測したのは格納容器西側の計器類がある場所の上部。東電は「今後の作業に支障が出る場所ではない。ほかの高線量の場所も遮蔽(しゃへい)や時間を区切るなどで作業は可能」と説明した。

 このため今後、数日間、建屋内の線量調査と現場の状況確認を継続。鉛の入ったマットで遮蔽したり、放射性物質に汚染されたがれき撤去に着手する。

 東電は、水位計の調整や循環式の原子炉冷却装置搬入に向け、八日午後八時すぎに建屋の二重扉を開放。隣のタービン建屋から空気を八時間入れ、九日午前四時すぎから約三十分間、東電の作業員七人と保安院職員二人が原子炉建屋に入った。被ばく量は最大で一〇・五六ミリシーベルトだった。

 タービン建屋側から空気が入ることで原子炉建屋内の放射性物質を含んだ空気が押し上げられ、水素爆発で破損した建屋上部から外部へ放出されたとみられる。直後の観測では原発敷地内の九カ所で放射線量は上昇しておらず、東電は「放出による環境への影響はない」という。

 水棺作業では、燃料棒を冠水させ安定的に冷やすため、水位の把握や循環冷却が必要となる。

(東京新聞)
by momotaro-sakura | 2011-05-09 14:36