日中韓 風評防止で合意

日中韓 風評防止で合意
2011年5月23日 東京新聞朝刊

 菅直人首相は二十二日、都内の迎賓館で中国の温家宝首相、韓国の李明博(イミョンバク)大統領と会談し、東京電力福島第一原発事故による日本産品の風評被害防止に連携して取り組むことで一致した。会談後、東日本大震災の早期復興や原子力の安全性強化に向けて、協力していくことなどを盛り込んだ首脳宣言を発表した。 

 首脳宣言の付属文書では、日本産品に対する各国の輸入規制について「科学的証拠に基づき、必要な対応を慎重にとることが重要」と明記した。

 原発の安全性強化については、(1)日本は福島第一原発について最大限の透明性をもって情報提供を継続(2)原発の安全規制などについて三カ国の専門家間で協議を推進(3)緊急時における早期通報の枠組み構築へ協議開始-を盛り込んだ。

 再生可能エネルギーと省エネ推進での協力推進も明記。三カ国のいずれかで甚大な災害が発生した場合、他の二国が速やかに緊急援助チーム派遣と物資支援を行うとした。

 首脳宣言では、東日本大震災で訪日外国人が激減した問題に関し、観光客を含む人的交流を拡大していくことで一致。震災後の日本の状況を考慮しつつ、日中韓自由貿易協定(FTA)推進に向けて産官学共同研究を年内に終了させることで合意した。

 朝鮮半島情勢に関しては、北朝鮮によるウラン濃縮計画に懸念を示し、北朝鮮に対し、六カ国協議が再開する環境醸成に向けた「具体的行動」を求めた。

 会談後の共同記者会見で菅首相は、三首脳による二十一日の福島訪問に触れ「食べ物を含めた日本の安全性を世界にアピールする大きな助けになった」と謝意を示した。温首相は「可能な限り、日本救済のために援助を提供していく」、李大統領は「原子力でまた何か起きた時、綿密に情報交換することで合意したことは重要だ」と述べた。

by momotaro-sakura | 2011-05-23 08:32