公務員給与削減 公約2割減、ほど遠く 急場しのぎ、成立は不透明

公務員給与削減 公約2割減、ほど遠く 急場しのぎ、成立は不透明
2011.5.24 07:07 産経ニュース
 国家公務員の給与削減について政府は23日、民主党を支持する連合系の公務員労働組合連絡会(連絡会)との合意にこぎつけた。しかし、平成21年衆院選マニフェスト(政権公約)で掲げた「総人件費2割削減」にはほど遠く、東日本大震災の復興財源を大義名分にした「急場しのぎ」の感は否めない。今国会の残り会期も1カ月を切り、野党は菅内閣不信任決議案の提出を検討するなど、法案成立は予断を許さない状況だ。

 「大変厳しい決断だが、受け入れると回答した」

 連絡会の棚村博美議長は23日夕、合意は苦渋の決断であることを強調した。

 合意までには曲折があった。そもそも、民主党マニフェストで掲げた「総人件費2割削減」は、連絡会が反発したことで実現のめどが全く立っていなかった。

 今回は復興財源の確保と労働協約締結権を付与する公務員制度改革関連法案を同時に提出することで、ようやく折り合いをつけた形だ。しかし、連絡会が給与水準が低い若年層への配慮を求めたことで、政府側がもくろんだ「一律10%削減」さえ実現できなかった。

 一方、国家公務員全体のうち連絡会加盟者は3分の1にすぎず、残りは全労連系の日本国家公務員労働組合連合会(国公労連)や非組合員で、必ずしも民主党政権に協力的ではない。今回の給与削減に反対する国公労連などが、人事院勧告に基づかない給与削減を「憲法違反だ」と提訴する可能性もある。

 野党も公務員制度改革関連法案について、福田康夫内閣時代に成立した公務員制度改革基本法から逸脱しているため反対の方針だ。逆に給与削減関連法案だけを成立させたら、政府・民主党は連絡会の激しい批判にさらされるだけに、難しいかじ取りを迫られそうだ。(康本昭赫)

by momotaro-sakura | 2011-05-24 07:30