預金、金利差10倍も 貯めて投資時機待つ

日経ニュース
預金、金利差10倍も 貯めて投資時機待つ
公開日時 2011/6/23 7:00

 この夏、ボーナスは増やしたいが、元本割れのリスクを伴う投資はちょっと……とためらう人には、円建ての預貯金が選択肢になる。一口に預貯金といっても、銀行ごと、商品ごとに金利などの条件は様々。少しでもお得に預貯金でためる方法を紹介しよう。


主な定期預金金利 金融機関名 金利(%)
みずほ 0.0300
三菱東京UFJ 0.0300
三井住友 0.0300
りそな 0.0300
みずほコーポレート 0.0300
埼玉りそな 0.0300
新生 0.0300
あおぞら 0.0400
ジャパンネット 0.2200
セブン 0.2000
ソニー 0.3000
楽天 0.1700
三菱UFJ信託 0.0300
みずほ信託 0.0300
中央三井信託 0.0300
住友信託 0.0300
オリックス信託 0.1000
1年物のスーパー定期預金、300万円未満の場合、6月20日時点
 「今は投資をしない、という判断も1つの投資」――。ファイナンシャルプランナー/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EAE5E0E2E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX(FP)の紀平正幸さんはこう表現する。東日本大震災後、株価は低い水準で推移しており為替も円高が続いている。様々な投資をしてきたが損失が膨らんでしばらく投資をお休みしたい人や投資経験がなくて自信がない人は、「今が買い」と言われてもなかなか踏み出せないだろう。投資環境が整うまでの間、預貯金で手元資金を温めておくのも1つの手だ。


■銀行ごとに異なる金利

 超低金利の現状では預貯金では資産を増やせない…と考える人も、まずは銀行ごとの金利をチェックしてみてほしい。

 右の図に示したとおり、銀行の1年物定期預金の金利は0.03%程度が一般的だ。しかし、ネット銀行では楽天銀行が0.17%、セブン銀行は0.2%、ジャパンネット銀行が0.22%、ソニー銀行は0.3%に、それぞれ設定している。大手銀とソニー銀行の金利差は、10倍に上る。100万円を預けた場合に1年間で得られる利息収入が、大手銀ではわずか300円のところ、ソニー銀行では3000円になる計算だ。

 銀行によっては、ボーナス時期に合わせて金利の上乗せや企画商品、プレゼントなどで還元するキャンペーンをしているケースも多い。

■「夢」や「支援」を預金で…

 たとえば三井住友銀行では、9月末までに1年物定期をネットバンキングで申し込んだ人に限り、金利を年0.10~0.12%とするキャンペーンを実施中。店頭金利は1年物で0.03%なので、0.07~0.09%の上乗せとなる。武蔵野銀行でも、6月から7月末までに1年物定期を申し込んだ人に、金利を年0.1%上乗せするキャンペーンを提供している。

 ソニー銀行では今年のボーナスキャンペーンとして、8月末までに6カ月物か1年物の定期預金を申し込んだ人の金利から、0.01%を東日本大震災で被災地への義援金に充てる企画付きの預金を始めた。


 「夢」を上乗せする変わり種預金も見逃せない。城南信用金庫の「スーパードリーム」は、懸賞付きの1年物定期預金だ。9月末までの申し込みで、抽選に当たれば最大100万円の懸賞金や旅行ギフト券、新潟産コシヒカリなどが受け取れる。100万円を預金して別途、懸賞金100万円を受け取れる権利を手にすれば、資産が一気に倍増するという、「夢」をみることのできる商品だ。

■「仕組み預金」は元本割れも

 元本保証が最大メリットともいえる預貯金。しかし、中には「預金」と名が付きながらも元本割れの可能性があるリスク商品もあるので注意したい。

 紀平さんは「仕組み預金は投資信託などと同じ投資商品で、預金と考えて運用する人には向かない」と注意を促す。たとえば仕組み預金の1つである満期日特約付きの定期預金では、通常の店頭金利に比べて5倍、10倍の金利が受け取れる代わりに銀行側の都合で満期を繰り上げられる可能性がある。また、天変地異といった特別の理由を除くと中途解約が原則禁じられている。無理に解約した場合、高率の違約金がかかり、元本割れの可能性が非常に高くなる。

■預貯金は最大のリスクヘッジに

 紀平さんは「収入や雇用のボラティリティ(変動率)が高まっている今、すぐに現金化できる預貯金は最大のリスクヘッジ商品」と指摘する。震災やその後の原発事故、節電などを受け、多くの企業が業績に少なからず影響を受けている。「夏のボーナスは受け取れても、今冬、来夏に今まで通りの金額を受け取れるとは限らない」(紀平さん)。住宅ローンの支払いを、ボーナス月に増額設定している家庭では、万一に備えて流動性の高い預貯金にしておけば安心だ。

 高い利回りは期待できないものの、安全性が高く、すぐに現金化できて使い勝手がいい預貯金。今すぐには投資商品に手を出しづらい人は、お得な預金を賢く選んで将来の投資に向けた準備を始めてみてはどうだろうか。
(電子報道部 岡田真知子)
by momotaro-sakura | 2011-06-23 10:24