ストレステスト、立地市町は困惑 国の真意分からない

ストレステスト、立地市町は困惑 国の真意分からない

(2011年7月7日午前8時15分)福井新聞
. 海江田万里経済産業相が6日、原発の安全性を確かめる「ストレステスト」の実施を突然打ち出したことに対し、福井県の立地市町や県には困惑が広がっている。具体的な内容やスケジュールは不明のまま。現状でも停止中の原発の再稼働は見通しが立っていないが、「終了までに数カ月かかることになったとしても、町としては検査結果が出た後に再稼働を判断することになるだろう」(時岡忍おおい町長)との声が上がるなど、再稼働時期はさらに遠のくとの見方も出ている。

 この日県会では原発・防災対策特別委員会があり、午前の質疑後、県は国に詳細を問い合わせるなど対応に追われた。再開後、議員に見解を求められた岩永幹夫原子力安全対策課長は「なぜこの時期に表明したのかは回答できない」と戸惑いを見せた。

 経産相が立地自治体に原発の再稼働を要請している点とつじつまが合わず、国の真意をいぶかる声もある。石塚博英安全環境部長は記者団に「検査をするのはいいことだと思うが、どういう意味かは国に聞いてほしい」と首をかしげ、県が求める安全基準や高経年化(老朽化)の影響評価などとの関連も不明とした。再稼働をめぐる判断にどう影響するかも「分からない」と語った。

 立地市町の受け止め方も複雑だ。美浜町の山口治太郎町長は「原子力安全・保安院や電力事業者からきちんと説明を聞かないと判断できない。日本と海外では本来の検査の仕方も違う」と述べ、欧州連合(EU)の検査方法などを把握する必要もあるとした。

 時岡おおい町長は「原発の安全性に関することなので結構な判断」と一定の評価をする一方、EUと同様のテストの場合「原発の停止を前提としているため、今夏の電力不足への不安がさらに高まることが心配だ」と懸念した。

 「福島第1原発事故への地震や高経年化の影響がストレステストとどうつながるのか、国民の不安や不満の解消になるのか分からない」と指摘したのは敦賀市の本多恒夫原子力安全対策課長。高浜町も「詳細な情報が入っておらず、住民の安心につながるものなのか、すぐに実施できるものなのか分からない状態。現時点ではコメントしようがない」(総務課)としている。

by momotaro-sakura | 2011-07-07 10:25