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<福島第1原発>「事故処理、最終的に数十年」 首相見通し

<福島第1原発>「事故処理、最終的に数十年」 首相見通し
2011年7月9日 18時10分 (2011年7月9日 21時51分 更新)毎日新聞
 菅直人首相は9日、民主党本部で開いた全国幹事長・選挙責任者会議であいさつし、東京電力福島第1原発事故について「3年、5年、10年、最終的には数十年単位の処理の時間がかかる」との見通しを示した。放射性物質による汚染の除去や廃炉が終わるまでの期間を指すとみられる。そのうえで首相は「原子力行政のあり方、エネルギー政策について抜本的に国民的な議論をしていく必要がある」と提起した。

 九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の再稼働の前提として指示したストレステスト(耐性試験)については「国民に納得、安心してもらえる手続きをどうすれば取れるかという観点から真摯(しんし)に議論した中での行動だ。週明けには方向性を出すことができる」と11日に政府の統一見解を出すことを説明した。

 統一見解には欧州連合(EU)のストレステストを参考に「新たな手続き、ルールに基づく安全評価を実施する」と明記し、経済産業省原子力安全・保安院が行ってきた再稼働の安全審査に内閣府の原子力安全委員会を関与させる。首相は「原子力施設の問題などは日々動いている。『従来のままでいいじゃないか』という役所もないわけではない」と玄海原発の再稼働を従来の手続きで進めようとした経産省を批判した。

 首相はまた、「脱原発解散を狙っているのではないか」との臆測を呼んでいることを念頭に「政局のためにやっているという報道があるとすれば、私自身、内閣のメンバーの気持ち、考えと全く違う」と強調。同時に「最後の最後の一秒に至るまで全力をあげて責任を果たす覚悟だ」と当面の政権運営に改めて強い意欲を示した。【
影山哲也】




菅首相「原発事故処理、最終的に数十年単位」
産経新聞7月9日(土)22時4分
 菅直人首相は9日、民主党本部で開いた同党全国幹事長会議で、東京電力福島第1原発事故について「3年、5年、10年、最終的には数十年単位の処理の時間がかかる見通しだ。従来考えていたリスクと、原子力によるメリットの考え方を根本から見直さざるを得ない」と述べた。

 さらに「原子力行政のあり方の抜本的な改革とエネルギー政策について、国民的議論をする必要がある」と語った。九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)などの再稼働をめぐり混乱する政府の統一見解については「週明けに方向性を出すことができる」と述べた。

 首相の「数十年単位」との発言は、福島第1原発の核燃料を取り出し、原子炉建屋の解体撤去に至る廃炉の見通しを示したものだ。

 この日の会議では、東日本大震災や原発事故をめぐり、首相批判が相次いだ。佐賀県連幹部は、首相が打ち出した原発のストレステスト(耐性検査)について「あまりにも唐突だ。閣内不一致に怒りが爆発しそうだ」と発言。宮城県連幹部は松本龍前震災復興担当相の辞任について「首相にも任命責任がある」と批判した。

 これに関連、内閣府の原子力委員会が、福島第1原発の使用済み燃料プールの核燃料を3年後の平成26年度から取り出し、原子炉の核燃料は10年後の33年度から取り出すとの仮目標を設定するなど、廃炉完了までの中長期の工程表案を検討していることが9日、分かった。

by momotaro-sakura | 2011-07-10 07:06