復興総事業規模は10年で23─25兆円程度=政府たたき台

復興総事業規模は10年で23─25兆円程度=政府たたき台
2011年 07月 21日 15:43

[東京 21日 ロイター]

 関係筋によると、政府は東日本大震災の本格復興へ向けた総事業規模は10年間で23─25兆円程度を検討している。当初5年間を集中復興期間と位置付け、全体の8割を重点的に充てる考え。
 2011年度第1次、第2次補正予算で計上した6兆円などを除くと手当てが必要な額、いわゆる「真水」は13兆円程度となり、歳出の見直しのほか国有財産の売却などで一部ねん出を検討するが、残りは復興債を発行して手当てする。 

 復興債の償還財源として復興増税を検討することになる。復興債の償還期間については2─3年から10年まで幅があり、方向性は固まっていない。ただ財務省は5年を軸に検討を進めている。野田佳彦財務相は20日の衆院財務金融委員会で「大きな地震が起きる可能性が近未来にあるというなかで、ひとつの大地震への対応がなだらかに緩やかに続いていることがいいのかという議論もある」とし、阪神淡路大震災時の対応を引き合いに出し、5年がひとつの参考になると述べている。

 臨時増税の税目については8月以降、本格検討する。

 政府の復興構想会議では、復興財源として復興債を発行する場合は、国債市場の信認を維持するために、基幹税を中心に臨時増税を検討すべきだと提言している。ただ、所得税、法人税、消費税の「基幹税」のうち、消費税は社会保障目的税に温存したいとの考えがあるほか、野党第1党の自民党も復興財源としての消費税増税には反対の考えを示していることから、政府内では、法人税や所得税が有力視されている。

 法人税増税も検討するが、11年度税制改正で実効税率5%下げの方針を打ち出しており、原則下げたあと臨時措置として暫定税率を検討する。企業の海外移転を加速させないために、将来の実効税率下げの時期を明確に示し、「現行水準に対して、増税にならないように配慮する」(関係筋)としている。

 復興財源をめぐっては、関係閣僚が今朝も非公式な会合をもち検討を進めている。政府は今夕開く復興対策本部(本部長・菅直人首相)で基本方針の骨子を決定し、復興の事業規模や財源については月内の閣議決定を目指す基本方針に盛り込む方向で検討を進めている。ただ、与党内からは臨時増税への踏み込みに慎重意見が出ており、最終的なとりまとめはなお流動的だ。

by momotaro-sakura | 2011-07-21 16:06