菅内閣が総辞職=在任期間、戦後19番目

菅内閣が総辞職=在任期間、戦後19番目

 菅内閣は30日午前の閣議で総辞職した。菅直人首相の在任期間は同日現在では449日で、戦後の歴代首相32人の中で19番目。安倍晋三元首相から4人続いた「短命首相」の在職日数は上回ったものの、政策面で目立った実績を上げられないまま、政権の幕を降ろす。 
 30日午後には、民主党の野田佳彦代表が衆参両院本会議で新首相に指名される。ただ、野田氏は組閣を今週後半以降に先送りする考えで、同氏が皇居での首相親任式を終えるまでは、憲法71条に基づき菅内閣が「職務執行内閣」として続くことになる。総辞職の閣議で首相は「新内閣が発足するまでは現内閣が危機管理の責任を負う。事務方とも連絡を取り対応に万全を期してほしい」と指示した。
 菅内閣は、鳩山由紀夫前首相の退陣を受け、昨年6月8日に発足。直後の参院選で惨敗し、衆参の多数派が異なる「ねじれ国会」となったため、厳しい政権運営を強いられた。打ち出す政策は調整不足で行き詰まり、民主党内では、「政治とカネ」の問題を抱える小沢一郎元代表の処分に踏み切った結果、党内対立が激化した。
 今年3月の東日本大震災発生以降は、震災や東京電力福島第1原発事故の対応に追われた。野党が6月に提出した内閣不信任決議案の採決で、首相は民主党内の造反を封じるため「退陣表明」したが、その後も「居座り」を続け、深刻な政治空白を招いた。
(2011/08/30-11:32)時事ドットコム



菅氏は日本政治の犠牲者、首相退陣は能力の問題ではない―SP華字紙

2011年8月30日 05時08分





29日、シンガポール華字紙は「菅直人氏が退陣したのは能力の問題ではない」と題した記事を掲載した。(Record China)
以下はその内容。

菅氏は在任中、「能力が低い」「権力に執着している」とさんざんな言われようだったが、退陣表明の際に「やるべきことはやった」と言い切った時、真摯で誠実な人物に感じた。菅政権が歩んできたこの1年3カ月を振り返ると、本当に大変だったと思う。

特にこの3カ月、「なかなか辞めない」と皮肉られながらも「退陣3条件」を掲げ、内閣が崩壊寸前という悪条件の下、「平成23年度第2次補正予算案」「特例公債法案」「再生エネルギー特別措置法案」を成立させた。

震災復興や原発依存からの脱却など、後任が仕事をやりやすい環境を整えた形。それはまるで大義のために自らを犠牲にしたかのような潔さだ。わずか数万円の政治献金問題で逃げ出した閣僚や、寝ても覚めても頭の中は権謀術数ばかりの老練政治家より、菅氏の去り際の方がよほど清々しい。

菅氏の退陣は能力の問題ではない。昨年6月4日、鳩山由紀夫氏から首相の座を引き継いだ時は6割を超える支持率を誇っていた。多くの人が民主党の希望と日本の未来を彼に託したのだ。だが、良い時は長く続かなかった。菅氏は消費税引き上げを頑なに主張し、民意を喪失。さらに、党の大物である小沢一郎氏の政治資金スキャンダルにより内閣改造を余儀なくされた。

その後の参議院選挙で民主党は敗北。「ねじれ国会」が生まれ、菅内閣はどんどん窮地に追い込まれた。東日本大震災は起死回生のチャンスだったが、党内抗争は一向に止まず、足の引っ張り合いが続いた。このような環境では首相がどんなに能力があっても、それを発揮するのは至難の業だ。

菅氏は日本政治の新たな犠牲者にすぎない。犠牲者は彼が最初ではないし、最後にもならないだろう。日本は長い間、議会民主制をとってきた。首相は直接選挙ではなく、衆議院選挙で勝った政党から推薦される。首相、衆議院、参議院という複雑さが、政治を権力闘争の場にする元凶ではないのか。

安倍晋三氏から菅氏まですでに5人の首相が「ねじれ国会」にやられている。政権交代という歴史的な快挙を果たしても、こうした政治生態は変わっていない。首相短命の原因はこうした制度にあるのではないか。日本は5年間で6人目の首相が間もなく誕生する。だが、議会民主制と現行の選挙制度を根本から改革しない限り、今度の内閣も短命という不運から逃れられないだろう。

by momotaro-sakura | 2011-08-30 11:55