一体改革でこう変わる 無年金対策、加入期間10年に短縮

一体改革でこう変わる 無年金対策、加入期間10年に短縮

2012.6.26 22:58 産経ニュース
 消費税増税による大幅な負担増と「一体」で行われるはずの社会保障制度改革。当然、大幅に拡充すると思われがちだが、実際には現行制度の微修正にとどまる。5%の消費税増税分のうち4%分は現行制度の維持に充当され、新たな改革に使われるのは1%分のみ。低所得者対策など小粒の改革ばかりが残った。

 「子育て支援」では、幼稚園と保育所を一体化する「総合こども園」創設が目玉だったが、2歳以下の受け入れを義務付けないことなどへの批判を受け撤回、現行の「認定こども園」の拡充で対応する。保育所の認定こども園への移行は義務化されないため、認定こども園が増えるかどうかは不透明だ。

 保育料の安い認可保育所は、認可要件を緩和するため増加が期待できる。小規模保育への財政支援も手厚くなる。

 年金改革は、最低保障年金制度創設などの抜本改革を新設される社会保障制度改革国民会議に棚上げしたため、無年金・低所得者対策などが中心となる。

 無年金対策では、年金受給に必要な加入期間が25年から10年に短縮されることがもっとも大きい。これにより無年金者約17万人が年金を受け取れるようになる。

低所得の高齢者には、年金とは別の給付金を支給する。(1)家族全員の市町村民税が非課税(2)年金収入を含む所得全体が基礎年金の満額以下-をともに満たす年金受給者約500万人が対象となり、保険料の納付実績に応じて最大月5千円を支給する。

 また、パートなどの非正規労働者は厚生年金や健康保険に入りやすくなる。新たに「従業員500人超の企業で1年以上勤務し、週20時間以上働く月収8・8万円以上」の条件を満たす約25万人が対象。独身だと保険料が安くなるが、夫がサラリーマンの主婦らは新たに保険料負担が生じる。

 医療・介護改革では、高度医療や在宅サービスの強化、低所得者の保険料軽減などを図る計画だというが、具体策の検討はこれから。高齢者医療制度改革も国民会議に棚上げされた。
(桑原雄尚)
by momotaro-sakura | 2012-06-27 08:56