日立、出力2.5倍の洋上風力発電機を開発へ

日経ニュース
日立、出力2.5倍の洋上風力発電機を開発へ
公開日時2012/7/12 20:22

 日立製作所は12日、大型の洋上風力発電システムを開発すると発表した。海上特有の風を効率良く受けて発電できる既存品を改良し、出力を従来型に比べ2.5倍に高める。2014年度に実証試験を始め、15年度の販売をめざす。洋上風力発電の開発は世界各国で活発になっており、高出力化で競争力を高める。

 開発するのは「ダウンウインド型」と呼ばれるタイプ。風車の羽根が風向きの反対側に取り付けられている。下から吹き上げる風が羽根に垂直に当たる構造のため、洋上や丘陵地での発電に向く。発電量は一般の風車より8%多いという。

 出力は5000キロワット規模とダウンウインド型で世界最高の水準をめざす。出力を高めるためには部品の大型化が必要になる。軽量で耐久性の高い材料の選定などを進め、14年度に国内で実証試験を始める予定だ。

 ダウンウインド型の開発は富士重工業と共同で進めてきたが、7月に事業を譲り受けていた。既存の2000キロワット規模のシステムでは約70基の受注実績がある。5000キロワット規模の新システムとあわせて15年度に年間100基の販売をめざす。

 風力発電システムは関連産業の裾野が広い。増速機、発電機など部品点数だけでも1万~2万点にのぼる。このため新規参入やM&A(合併・買収)が国内外で活発になっている。

 三菱重工業は出力の高い油圧駆動式の発電機を実用化するため油圧システムを開発する英ベンチャーを10年に買収。丸紅も官民ファンドの産業革新機構と共同で洋上発電所建設の英最大手を買収している。

 民間調査会社の推計では洋上風力発電に関するシステム市場は30年には3兆875億円と11年の8倍になる見通し。

by momotaro-sakura | 2012-07-13 08:41