社員の動き分析、営業改善提案 日立がコンサル事業

日経ニュース

社員の動き分析、営業改善提案 日立がコンサル事業
公開日時2012/7/16
 
日立製作所は名札型のセンサーを使って集めた大量のデータを解析し、企業の営業成績を向上させるコンサルティング事業を始めた。一人ひとりにつけた名札型センサーで、職場内の社員の動きやコミュニケーションの状…



名札型のセンサネットを活用しコミュニケーションを可視化する

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株式会社 日立製作所 基礎研究所 人間・情報システムラボ 主任研究員 森脇 紀彦

 グローバルな競争が激化するとともに、ますます多様化していくお客さまニーズに俊敏に応えられる組織体制が求められている。また、少子高齢化の進展や団塊世代のリタイアによって、企業はこれまでと同じ数だけの人材を確保することも難しくなっていく。
  そうした中で、個々の社員の持てる能力をいかにして最大限に発揮させるかが、昨今の企業の大きな課題となっている。
  特に世界の中でも日本企業が立ち遅れていると指摘され、対策が急がれているのが、ホワイトカラーの生産性の向上である。与えられた役割を坦々とこなすだけでなく、例えば「今のマーケットが、どんなモノ、どんなサービスを必要としているか」を発想しながら、自律的に活動できる人材が求められている。そして、そうした創造性を触発し、育成していくためには、組織の壁を越えた多様なコミュニケーションやコラボレーションをサポートし、誘発していく環境が欠かせない。
  こんなテーマから、uVALUEの世界では、「ユビキタス時代の新しいワークスタイル」と題して、日立におけるワークスタイル改革の取り組みの数々を紹介してきた。その中の一つが、日立グループのシンクタンクである日立総合計画研究所での「ビジネス顕微鏡」と呼ばれる技術の導入である。
 ビジネス顕微鏡とは、uVALUEの世界で紹介した「センサネット」と呼ばれる無線デバイスを内蔵した名札型センサー(赤外線センサー、加速度センサー)を利用する組織活動可視化システムである。名札型センサーを付けた社員がオフィス内を行動し、他の社員とある一定の距離内に近づいたとき、お互いの名札型センサーが通信し、対面時間や動作の記録データをサーバに転送していく。
  こうして「いつ、だれとだれが、どれくらいの時間コンタクトをとったのか」、さらには「だれの行動がだれにどれだけの影響を与えたのか」といった情報がシステムに蓄積され、それを可視化することで、これまで見えなかった仕事のプロセスが見えてくるのである。そうした中から例えば、あるプロジェクトにおける実質的なキーパーソンはだれなのか、あるいは自分の交流範囲の偏りなども浮かび上がってくる。
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機関誌「Uvalere(ユーヴァレール) Vol.12」より
by momotaro-sakura | 2012-07-16 09:03