指静脈認証事業 日立、15年度までに1300億円に

日経ニュース
指静脈認証事業 日立、15年度までに1300億円に
公開日時2012/7/19

 日立製作所は19日、指の静脈の形状から個人を特定する指静脈認証事業の売上高を、2012年度から15年度までの4年間で1300億円に増やすと発表した。セキュリティー対策への関心が高まり、指静脈などを使った生体認証システムの市場は年率2割ペースで成長する見通し。用途の多様化と海外展開の強化で事業拡大を目指す。

 日立は02年から同事業を本格展開しており、11年度の売上高は約200億円。主にATMの本人確認などで採用が進んでおり国内金融機関のATMの生体認証システムでは8割のシェアを持つ。

 国内ではATMのほか、運送会社の運転手のアルコール検知システムやゴルフ場のチェックインシステムなどに活用範囲が広がりつつある。今後は医療・行政サービスでの活用も視野に顧客に提案する。

 一方、世界の市場では指紋を使ったシステムが生体認証の約半分を占め、静脈認証は3%程度だ。だが指紋に比べ精度が高いことから需要は急速に拡大しており、日立の試算では静脈認証の世界市場の規模は12年度の1920億円から、15年度には3900億円に膨らむ見通し

 これに伴い日立は現在15%の海外比率を30%に高める。4月に英通信大手、BTグループとクラウドベースの金融サービスへの認証システム導入で合意したほか、海外銀のATM向けに数十万台規模の受注交渉も進めているという。欧州の大手小売店では指静脈認証で本人確認してクレジットカードで決済する実証試験にも取り組んでいる。

 静脈認証システムを巡っては、富士通が手のひらの静脈を認証するシステムを販売。NECは指紋と静脈の双方を計測するハイブリッド型システムを開発している。

by momotaro-sakura | 2012-07-20 10:45