日立、フラッシュメモリーを活用したストレージ製品を段階的に強化

日経ニュース
日立、フラッシュメモリーを活用したストレージ製品を段階的に強化
公開日時2012/8/27 6:30

 日立製作所は2012年8月24日、フラッシュメモリーを活用してデータの入出力性能を高めたストレージ製品を段階的に強化していくと発表した。第1弾として、同社のストレージ製品向けにSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)搭載時の処理速度を高めるソフトウエアを本日から提供した。

 ソフトウエアの名称は「Flash acceleration」。「Hitachi Virtual Storage Platform(VSP)」(写真)に追加導入すると、記憶媒体をSSDにした場合、最大で従来の約3倍となる100万IOPS(ストレージへの1秒当たりの入出力回数)へ性能を高められる。


 現行のVSPはハードディスクを記憶媒体に使う前提で開発されており、SSDを記憶媒体に使うと装置内部の処理が追いつかなくなる。Flash accelerationを導入することで装置内部の処理能力が向上し、SSDの性能を引き出せるようになる。


 さらに第2弾として、フラッシュを活用してストレージの処理速度を高めるコントローラーチップを開発したことも明らかにした。比較的安価なMLC(マルチレベルセル)のフラッシュを用いたときの性能を4倍に高めるとともに、企業システムで利用したときの寿命を5年以上にできるとしている。フラッシュの利用効率を高めたり、セキュリティを高めたりする機能も備える。


 第3弾以降では、同コントローラーチップを活用した各種製品を2013年以降に提供していく。サーバーストレージ、アプライアンスといった幅広い領域でフラッシュを活用した製品を提供する計画である。


 ストレージ業界では、米EMCや米IBMが半導体ストレージベンダーの買収を発表するなど、フラッシュメモリーを活用したストレージ製品の強化が盛んだ。日立製作所は、独自技術をベースにフラッシュを活用した高速なストレージ製品を段階的に強化することで巻き返しを図る。

(日経コンピュータ 干場一彦)

[ITpro 2012年8月24日掲載]



flash memory

電気的に消去、書換え可能な読出し専用の半導体メモリー(EEPROM)による記憶装置。記憶内容が一括して消去されるのでこの名がある。カードサイズで数十メガバイトから数十ギガバイトの容量をもち、バックアップ電源が不要で、消費電力は少なく、衝撃にも強い。このため、ノートパソコン、デジタルカメラ、携帯用の情報機器や録音機器、留守番電話などに用いられ、さらに、切手サイズのものが開発されデジタルカメラや携帯用情報機器用に製品化されている。メモリーセルの構成にはNOR(ノア)型とNAND(ナンド)型があり、前者は読出し速度が、後者は書込み速度が速い。後者はセルサイズが小さく大容量向きで、消費電力が少なく、ビットコストが安いという特徴があり、携帯用に適している。また、従来の1ビット/1セル方式に対して2ビットを1セルに記憶させる方式が開発され、記録密度倍増を図っている。

[ 執筆者:岩田倫典 ]
by momotaro-sakura | 2012-08-27 14:08