シャープへの出資合意に意欲=鴻海の郭会長

シャープへの出資合意に意欲=鴻海の郭会長
2012年 8月 28日 8:12 WS日本版

【東京】来日している台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘会長は27日、シャープへの出資で最終合意に達することに意欲を示した。
Bloomberg News
鴻海の郭台銘会長
 同会長は、訪日した台湾経済代表団の記者会見の席上、シャープとの取引の詳細、例えば株式取得のタイミングや1株当たり支払う金額などは今なお最終的に詰められていないと述べた。 

 同会長は「シャープと鴻海は取引実現に向けてさらに努力する必要がある。われわれ(鴻海)はまた、市場の圧力に直面している。これを実現させねばならない」と述べた。同会長はシャープ出資にあたり、どの程度の金額を支払う意向かに言及しなかった。

 同会長は、シャープとの会合は同会長と代表団が大阪入りする30日以降になるとの見通しを示した。代表団は鴻海とシャープが共同所有する大型液晶パネルの堺工場を視察する予定だ。

 シャープの広報担当者は、同社が今週、郭会長と会談することを認めた。ただし会談の時間や場所は決まっていないという。 

 鴻海とシャープ両社は当初、鴻海がシャープに1株当たり550円で9.9%出資することで3月に合意していた。しかし、シャープ株価が今月初め、この合意価格の3分の1にまで下落。これを受けて、郭会長は、シャープ幹部がこの合意をそのまま履行しなくてもいいと同会長に伝えてきたと述べた。 

 これに対しシャープは表向き、当初の合意内容が依然として有効だと主張し続けており、取引合意内容をより効果的にすべく双方が交渉中だとしている。郭会長の今週の日本滞在期間に状況がより明らかになる見通しで、両社は今月末までに共同声明を出す方針だという。 

 鴻海によるシャープ出資はシャープにとって極めて重要だ。シャープは弱体化したバランスシートを補てんするために資本が必要なだけでなく、鴻海が投資続行の意思を示せば、シャープの主力銀行にとって重要な信任になる。銀行は支援を拡大するかどうか現在検討中だ。 

 鴻海の出資比率を据え置いて、シャープが1株当たり株価の引き下げに同意すれば、調達できる資金は3月の合意で取りざたされた669億円(約8億5000万ドル)を大幅に下回る。新たな合意はまた台湾当局の承認が必要。規制当局は当初の合意は鴻海の投資家の利益に反すると述べている。
記者: Daisuke Wakabayashi
by momotaro-sakura | 2012-08-28 08:58