肺塞栓症

 
肺塞栓症のほとんどが、足の太い静脈にできた血栓(深部静脈血栓)が血液にのって流れ、肺に詰まって起こります。
 血栓は血流が停滞したときにできやすく、長い間寝たきりの状態(長期臥床)のときや手術時に足の筋肉のポンプ作用が弱かったり、止まっているときにできます。
 肺塞栓症は骨折や帝王切開などの手術後に起こりやすく、手術後ベッドの上で体を動かしたときや初めてトイレに行くときに起こります。

■肺塞栓症になりやすい人は
 高齢者
 肥満の人
 妊娠している人・出産後間もない人
 ピル(経口避妊薬)を内服している人
 血液が固まりやすくなっている人
 心疾患、悪性腫瘍、脳卒中などの既往歴がある人
 喫煙者
 骨折をした人

■予防法は
 患者の罹り易さの度合いにより予防法が異なり、薬による方法と運動、弾性ストッキングの装着、マッサージなどの方法があります。
 その患者に合った方法で、必ず予防されることが望まれます。
 しかし、いずれの場合も100%予防できるわけではありません。

□薬理学的予防法
 低分子ヘパリン、低用量のヘパリン、経口抗凝固薬など。

□理学的予防法
 下肢挙上 寝た状態で膝から下の部分をクッションなどで20㎝以上持ち上げる。
 早期離床 患者の様態に合わせ、手術後翌日から歩行を始める。
 運動療法 ベッドから離れられない場合はベッドの上でつま先の屈伸運動などを行う。
 下肢動脈の弾力圧迫法 弾性ストッキングまたは弾性包帯を手術前から動けるようになるまで装着する。
 間歇的空気圧迫法 下腿全体または足だけを覆い、電気ポンプで間歇的に圧迫して、下肢の静脈血流の速度を維持する。

□妊娠中のセルフケア
 足を高くして休む。
 水分を十分にとる。
 軽く屈伸をする。

■「静脈血栓塞栓症予防ガイドライン」がまとまる
 2003年11月27日から3日間、都内で開かれた第26回日本血栓止血学会のコンセンサス・シンポジウムで「静脈血栓塞栓症予防ガイドライン」がまとまったことが報告されました。ガイドラインは2004年1、2月中に出版されます。
 http://www.medicalfront.biz/html/01_review/m00003.html

 ■「静脈血栓塞栓症予防ガイドライン」ダイジェスト版
 http://www.jasper.gr.jp/daigest/index.html

■肺塞栓症の予防の弾性ストッキングの保険適用がきまりました
 2004年1月16日に行われた中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)で、肺塞栓症の弾性ストッキングによる予防法について4月から医療保険が適用されることが決まりました。
 http://www.pthoken.com/2004kaitei/20040213.htm
by momotaro-sakura | 2012-09-23 10:18 | 健康管理/先端医療