<尖閣諸島>台湾の漁船と巡視船が領海侵入

<尖閣諸島>台湾の漁船と巡視船が領海侵入

2012年9月25日 09時27分 (2012年9月25日 11時52分 更新)
毎日新聞
http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20120925/Mainichi_20120925k0000e010134000c.html
沖縄県・尖閣諸島周辺の日本の領海に侵入した台湾漁船(右)に放水する海上保安庁の巡視船(左下)。さらにその巡視船に放水する台湾の公船(左上)=沖縄県・尖閣諸島魚釣島の西沖約6キロで2012年9月25日午前10時2分、本社機「希望」から撮影

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 25日午前6時、尖閣諸島(沖縄県石垣市)の魚釣島西南西の領海外側接続水域で、約50隻の台湾の漁船団が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。漁船団は台湾の旗を掲げており、台湾の海保に当たる海岸巡防署の巡視船約10隻が付近を航行しているのも確認した。このうち漁船数十隻と巡視船8隻は午前7時40分から同8時45分ごろにかけて領海に侵入。同9時現在、台湾の漁船の約40隻は領海内、約10隻が接続水域を航行している。

 第11管区海上保安本部(那覇市)によると、海保の巡視船が領海に入った漁船と台湾巡視船に対し、領海外へ退去するよう警告、漁船に向けて放水もした。台湾巡視船は「中華民国の海域。正当な業務をしている」などと応答しているといい、日本の巡視船に向けて放水した。漁船団は、日本の尖閣諸島国有化へ抗議するために24日に台湾を出港した船団とみられ、「魚釣島防衛を誓う」などと記したのぼりや横断幕を掲げている漁船も確認されている。

 また、11管によると、台湾の漁船や台湾巡視船とは別に、25日午前9時現在、中国の漁業監視船と海洋監視船計6隻が久場島付近の接続水域内を航行しているという。

 海上保安庁は25日、台湾の漁船団が尖閣諸島の周辺海域で領有権を主張し航行するとの情報を受け、漁船対策として小回りのきく小型巡視船を多めに海域に集め、約30隻を配備して待ち構えた。

 25日は、尖閣諸島への外国人活動家による不法上陸事件などを受け、離島の陸上で起きた犯罪の捜査や逮捕権限を海上保安官に与える改正海上保安庁法の施行日。ただ、海保は台湾漁船団が多数で不法上陸する事態に備え、これまでと同様に沖縄県警と連携し警戒に当たった。

 外国の漁船団が大量に尖閣諸島の領海に侵入した例では、78年4月に中国漁船団が押し寄せ、1週間で延べ357隻が領海に侵入。うち123隻が領海で操業した。領有権を主張する活動家らを含めると、96年10月に香港、台湾の活動家が小型船49隻で周辺海域に入り、うち41隻が領海に侵入。4人が魚釣島に上陸した。【井本義親、桐野耕一】

 ◇台湾漁船の操業認めず

 尖閣諸島の領海を除く周辺海域では、97年の日中漁業協定により中国漁船の操業が認められている一方、尖閣諸島から約170キロと地理的に近い台湾の漁船の操業は、日本としては認めていない。

 水産庁によると、日本は台湾を国と認めていないため、漁業協定を結べない。

そのため、96年から民間レベルで漁業協定と同様の取り決めを結ぶ交渉を続けているが、双方の主張がまとまらず成立していない。

 尖閣諸島の周辺海域ではハマダイなどのほか、時期によってはカツオやクロマグロも取れる。水産庁の漁業取り締まり船は、この海域を含む排他的経済水域で操業する台湾漁船を見つけた場合、電光掲示板や無線を使って排他的経済水域から出るように警告を出している。海上保安庁の巡視船も台湾漁船が領海に入らないよう常に警戒を続けている。【桐野耕一】

by momotaro-sakura | 2012-09-25 14:21