<厚生年金基金>廃止の方針 積立金で穴埋め

<厚生年金基金>廃止の方針 積立金で穴埋め
2012年9月28日 01時28分 (2012年9月28日 02時32分 更新)毎日新聞

 厚生労働省は27日、公的年金である厚生年金の一部を国に代わって運営している企業年金「厚生年金基金」制度を将来的に廃止する方針を固めた。同制度では資金運用環境の悪化で厚生年金部分の給付に必要な資金を賄えない「代行割れ」基金が続出している。同省は財政難の基金を解散させて制度廃止に道筋をつけるため、不足分を厚生年金の資金で穴埋めする意向だ。批判を招くことも予想されるが、基金制度を存続して、厚生年金全体への影響が大きくなるよりはいいと判断した。

 28日に開く同省の対策本部で、一定期間内に廃止する方針を決定する。来年の通常国会への厚生年金法改正案提出を目指す。

 厚労省によると、代行割れの286基金は厚生年金を支給するための資金が計1兆1000億円不足している。AIJ投資顧問による年金消失事件もあり、代行割れは10年度末の212基金(不足分6300億円)から急増した。

 厚生年金部分の不足は基金の母体企業が穴埋めする必要がある。しかし、補填(ほてん)できないまま赤字が拡大すれば、厚生年金財政の傷みは激しくなる。このため一定期間の後に厚生年金基金制度を廃止することにした。基金解散には厚生年金の不足分を全額国に返さねばならず、同省は返済額を軽減し、不足が生じる分は厚生年金の積立金で穴埋めする方向で検討している。ただ、同積立金には企業年金のない会社員が払った保険料も含まれており、「流用」には異論も出そうだ
【鈴木直】
by momotaro-sakura | 2012-09-28 08:51