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韓国:「中国への警戒感」浮上 尖閣問題長期化で

韓国:「中国への警戒感」浮上 尖閣問題長期化で

毎日新聞 2012年10月01日 20時35分(最終更新 10月02日 00時02分)

「国軍の日」の記念式典で閲兵する韓国の李明博大統領(右)と金寛鎮国防相=韓国西部・鶏竜で2012年9月26日、ロイター

 【ソウル澤田克己】尖閣諸島をめぐる日中関係悪化の長期化を受けて、韓国メディアには、地域情勢混迷への懸念とともに、「中国への警戒感」が台頭しつつある。

 日韓関係は李明博(イ・ミョンバク)大統領の竹島上陸(8月10日)、日中関係は香港の活動家による尖閣諸島上陸(同15日)を契機として、ほぼ同時期に緊張を強めていった。このため、韓国メディアは当初、北東アジアで日本が孤立しているという観点を強調するとともに、日本に対して「韓国には高飛車なのに、中国には低姿勢だ」と不満を示すことが多かった。

 だが、中国による対日経済制裁という言葉まで出てくるようになった9月半ばごろからは、「中国が『覇権を目指す意思』を隠さなくなった」(朝鮮日報)といった警戒感が表に出てくるようになった

 中韓は9月下旬の外相会談で、歴史認識で足並みをそろえ、日本をけん制する姿勢は見せた。しかし、両国は黄海での排他的経済水域(EEZ)を巡る争いを抱えている。韓国は、韓国が主張する中間線より韓国側にある暗礁・離於島(イオド)の管轄権を主張しているが、中国はこれを認めていない。韓国紙によると、中国は9月23日、無人機を使った航空監視を離於島周辺海域で行うことを決めたという。韓国では、中国によるこうした動きと尖閣問題は連動していると考えられているのだ。

警戒感の背景には、中国から圧迫され続けてきた歴史に起因する「中国への恐れ」(韓国政府高官)もありそうだ。外交問題に詳しい韓国紙記者は「中国が『力の政治』を始めた、と皆が感じている。中国がいつ、韓国にも同じように強硬な姿勢を見せてくるか分からないという思いが強い」と話している。


by momotaro-sakura | 2012-10-03 15:47