トヨタ、中国で大幅減産へ 

トヨタ、中国で大幅減産へ 反日感情高まり注文キャンセル続々、国内各社も苦戦

2012.10.6 05:00 SANKEI BIZ

 
 トヨタ自動車が、中国での生産台数を10月に大幅に減らす方向で調整していることが5日、分かった。沖縄県・尖閣諸島をめぐって中国国内の反日感情が高まり、注文のキャンセルが相次いでいるためだ。日産自動車やホンダ、マツダなども減産の検討に入った。反日感情の高まりが長引けば経営に与える打撃は必至で、減産のみならず、戦略見直しなど新たな対応策を取る必要性に迫られそうだ。

 トヨタは、9月の中国での販売台数が8月の半分となる約3万8000台程度まで落ち込んだ。中国の製造拠点のうち、主力車「カローラ」などを生産する天津市と「カムリ」などを製造する広東省の工場で、国慶節(建国記念日)の休暇を4日間前倒しし9月26日から操業を停止、在庫調整を進めてきた。8日からは両工場の再開を予定しているが、現在のところ受注環境の好転の兆しはみえておらず、同社は「需要動向に応じて生産調整を行う」としている。減産幅は前年実績に比べ最大で半減する可能性もある。
 
 
 日産自動車は9月の現地販売台数は未公表だが、8月の8万6488台に比べ落ち込みは確実。片桐隆夫副社長は5日、新車発表会の席上「(反日感情による販売への)影響はある」と発言。減産も視野に入れているもよう。ホンダは反日デモが収まった後も「まだフル稼働ではない」(伊東孝紳社長)としていたが、10月もフル稼働に至らず減産を強いられる可能性が大きいという。

 9月の現地販売台数が前月比2割減の1万3258台だったマツダや、33%減だった三菱自動車も減産に向けて調整に入るとみられる。一方、スズキは中国工場の生産体制について8日以降は通常に戻す方針だが、「状況を判断しながら継続できるか見極めたい」と慎重な姿勢を崩していない。
 世界一の自動車市場となった中国が急減速すれば、日系メーカーにとって痛手は大きい。トヨタは1~8月の世界販売台数に占める中国の割合が約1割に達しており、日産も同時期の中国依存度が25%に達する。ある自動車幹部は、「長引く反日感情で減産が続けば、雇用の維持が難しくなる。だが、リストラすれば反日感情がさらに高まりかねない」と、先行きの不安を口にする。自動車各社にとって「(反日感情が)早く落ち着いてほしい」(日産の片桐副社長)というのが本音だ。(
飯田耕司、古川有希)
by momotaro-sakura | 2012-10-06 07:40