野田首相 “安全保障環境厳しさ増す”

野田首相 “安全保障環境厳しさ増す”10月14日 16時58分NHKニュース


野田総理大臣は、神奈川県沖の相模湾で行われた自衛隊の観艦式で訓示し、「わが国を巡る安全保障環境は、かつてなく厳しさを増している」と述べ、沖縄県の尖閣諸島を巡る中国との問題などに強い懸念を示したうえで、自衛隊があらゆる事態に対応できる態勢を整えるよう指示しました。

観艦式には、海上自衛隊の護衛艦・潜水艦など45隻のほか、外国からアメリカ海軍の巡洋艦などが参加しましたが、海上保安庁は、沖縄県の尖閣諸島周辺に全国から巡視船を派遣して監視活動に当たらせていることから、今回は参加を見送りました。
野田総理大臣は、護衛艦「くらま」で訓示を行い、「わが国を巡る安全保障環境は、かつてなく厳しさを増している。人工衛星と称するミサイルを発射し、核開発を行う隣国があり、領土や主権を巡るさまざまなできごとも起きている」と述べ、北朝鮮の問題に加えて、沖縄県の尖閣諸島を巡る中国との問題や、島根県の竹島を巡る韓国との問題に強い懸念を示しました。
そのうえで、野田総理大臣は、「新たな時代を迎え、自衛隊の使命は、少しずつ形を変えながらも重要性を増している。かつてない状況のもとで、これまで経験したことのない局面、プレッシャーを感じる場面に向き合うこともあるだろうが、いっそう奮励努力されることを切に望む」と述べ、自衛隊があらゆる事態に対応できる態勢を整えるよう指示しました。
中国を意識した動き
自衛隊の観艦式は、昭和32年以降、ほぼ3年に1回行われ、ことしで27回目になります。
海上自衛隊創設50年を記念して行われた平成14年の国際観艦式を除くと、外国海軍に参加を呼びかけたことはありません。
防衛省は、アジア太平洋地域の各国との連携を深めようと、今回初めて、およそ20か国に参加を呼びかけました。
その結果、アメリカ、オーストラリア、シンガポールの3か国の海軍が艦艇を派遣しました。
とくに注目されるのが、オーストラリアです。
アメリカ海軍などが参加して、ことし7月、ハワイ沖で行われたリムパック=環太平洋合同演習で、海上自衛隊は、オーストラリア軍と共同で機雷を処理する訓練を初めて行いました。
アジア太平洋地域では、近年、活動を活発化させている中国の動きをけん制するため、アメリカ軍が、自衛隊やオーストラリア軍との連携を強めています。
自衛隊の観艦式に、オーストラリアの艦艇も参加した背景には、アメリカ軍を中心とする各国が中国を意識して連携を強化する流れがあるとみられます。
一方、中国の存在は、別の面でも観艦式に影響を与えています。
自衛隊の観艦式には、平成12年以降、毎回、海上保安庁の巡視船が参加していました。
ところが今回は、業務上の都合を理由に、急きょ、巡視船の参加を見送りました。
尖閣諸島周辺での中国当局の船に対応するため、海上保安庁は、現場海域に数十隻を派遣していて、こうした影響で参加を見送ったとみられます。

by momotaro-sakura | 2012-10-15 07:58