新型出生前診断 35歳以上で施設も限定 学会が指針案


新型出生前診断 35歳以上で施設も限定 学会が指針案


産経新聞 12月16日(日)7時55分配信



 妊婦から採取した血液でダウン症などの胎児の染色体異常が分かる新型の「出生前診断」について、日本産科婦人科学会(小西郁生理事長)は15日、「十分なカウンセリングが可能な限られた施設で限定的に行われるにとどめるべきだ」とし、実施施設を認定する第三者機関の創設を盛り込んだ指針案を公表した。一般から意見を集め、来年3月以降に確定する見込み。

 指針案は、新型診断で染色体異常が判明しても治療はできないことから、手軽さだけで診断が普及すれば「出生の排除、生命の否定につながりかねない」と懸念を表明。検査対象を35歳以上の妊婦や染色体異常の可能性を持つ妊婦に限り、新型診断を正しく理解するために、専門のカウンセリングを適切に実施していく必要性を指摘した。

 ただ、新型診断は海外で普及しつつあり、国内で全面的に禁止するのは困難。「血清検査」や「羊水検査」など従来の出生前診断では妊婦へのカウンセリングが十分に行われていない現状を受け、新型診断では十分なカウンセリングを実施施設の条件とした。

 昭和大や国立成育医療研究センターなどで新型診断の臨床研究が計画されているが、第三者機関の発足は早ければ来年3月ごろになりそうで、当初9月とされた臨床研究の開始は大幅にずれ込む見込み。昭和大医学部の関沢明彦准教授は「関係者と対応を検討するが、指針は尊重する必要がある」として指針案の確定を待つ姿勢を示した。

【用語解説】新型出生前診断

 妊婦の血液に含まれる胎児のDNAを調べ、ダウン症など3種類の染色体異常を検査する。妊娠10週以降での検査が可能で、陽性だった場合の的中率は80~95%程度、陰性の的中率は99%以上と精度が高い。結果が出るまで2週間かかる。

 ■新型出生前診断の指針案骨子

 ・十分なカウンセリングができる施設で限定的に行われるべきだ

 ・産婦人科専門医、小児科専門医の在籍などが実施施設の条件

 ・診断対象は35歳以上、染色体異常の子供妊娠歴などに限る

 ・医師や検査会社が検査について積極的に知らせたり、安易に勧めるべきではない

 ・実施施設を認定、登録する第三者機関制度の確立が望ましい

by momotaro-sakura | 2012-12-16 10:50