仕組まれた株高・円安“燻る火種” GW明け安倍・黒田バブル崩壊の恐怖(2)


仕組まれた株高・円安“燻る火種” GW明け安倍・黒田バブル崩壊の恐怖(2)


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週刊実話2013年5月8日 18時00分
(2013年5月9日 12時34分 更新)

 アベノミクスの失速懸念が囁かれているのは、何もそれだけの理由ではない。
 ギリシャに端を発した金融危機はキプロスに飛び火。これがスペイン、イタリアなどに波及し、欧州各国を舐め尽くしかねない。そんな事態になれば世界同時恐慌が現実味を増す。足元の東アジアでは、引き続き尖閣問題で日中間に暗雲が漂っているし、北朝鮮からも目が離せない。
 もし不測の事態が発生し、戦禍が一気に拡大すれば、世界を震撼させて株価は大暴落する。たとえ5月危機が杞憂に終わるにせよ、6月以降にどんな修羅場が待っているかは誰にも分からない。言い換えれば、市場がはやすアベノミクスの前途は、実に危うい限りなのだ。

 リスクは国内にも渦巻いている。自信満々の黒田日銀総裁は「異次元の金融緩和」を唱え、国内外の投資家を仰天させた。しかし、その手法には危うさもはらんでいる。典型例が国債市場の7割を日銀が吸い上げるという“禁じ手”だ。
 長期金利は史上最低水準に押さえ込まれ、銀行や生保は国債で運用したのでは想定利回りが確保できなくなり、比較的利回りが良い外国債券や株式などのリスク資産を買うことになる。結果、銀行や生保が株式市場に大量の資金を回し、安倍首相と黒田総裁が仕掛けたバブル相場を一気にあおり立てる図式である。

 そんな安倍・黒田コンビのさもしい魂胆を見透かしたのが国際通貨基金(IMF)だ。
 4月半ばに公表した各国の財政状況に関する報告書で「安倍政権が打ち出した景気対策に伴う財政出動で、これまでの財政見通しが大きく悪化した」と指摘。公的債務残高約1000兆円は、国内総生産(GDP)比で245%にも達することから「先進国で最も財政健全化が必要」と、異例の警告を発した。要するに安倍政権が仕掛けた円安株高の“にわかバブル”政策は地に足が着いていないため「国家財政の破綻に直結しかねない」とのイエローカードを突きつけたのである。

 安倍首相はともかく、日銀の黒田総裁がIMFの意図を読み取らないわけがない。しかし、黒田総裁は頬かぶりを決め込んでいる。
 「世間が何と言おうと、アベノミクスは消費税率を引き上げるための手段にすぎません。だからこそ黒田さんは日銀総裁に指名された。それを承知の彼が『殿、ご乱心』などと口が裂けても言えるはずがない。そんな黒田総裁の胸中を推し量った面々が、景気調査で策を弄したところで誰も驚きません」(政府関係者)

 本来が官製バブルとはいえ、性懲りもなく再び宴に踊った大衆投資家の恨み節が聞こえてきそうだ。




仕組まれた株高・円安“燻る火種” GW明け安倍・黒田バブル崩壊の恐怖(1)

掲載日時 2013年05月07日 15時00分|掲載号 2013年5月9・16日 特大号


 「アベノミクスは5月にも失速し、早々に馬脚を現すのではないか」
 株高・円安の宴に冷や水を浴びせる、こんな不吉な観測が囁かれている。
 市場関係者は「荒唐無稽と一蹴できないところが不気味」と打ち明ける。実際、時事通信社が4月に行った世論調査によると、景気回復を「実感する」と答えたのは23.7%にとどまり、「実感しない」とした68.6%を大きく下回った。確かに、国民の大多数は至って冷ややかだ。

 一方、内閣府がまとめた3月の景気ウオッチャー(街角景気)調査によると、景況感を示す現状判断指数は前月比4.1ポイント上昇の57.3となり、2006年3月につけた過去最高水準に並んだ。しかも日銀が発表した4月の地域経済報告(さくらリポート)は、全国9地域全てで今年1月の前回報告から景気判断を上方修正し、北海道を除く8地域で「個人消費は底堅い」と指摘。その理由として「円安株高に伴う企業マインドの好転で、個人消費や住宅投資が堅調なことを反映した」等と説明する。
 しかし、前述した時事通信の世論調査とのギャップはあまりに大きい。内閣府の街角調査また然りだ。これは何を意味するのか。
 「アベノミクスを積極的に推進したい政府の調査と、仕組まれた官製バブルに全く利害関係がない国民の意識の違いがハッキリ表れたまでのこと。安倍政権は来年4月に予定する消費税率8%への引き上げのために手段を問わなくなっているのです」(金融情報筋)

 むろん内閣府や日銀がお手盛りを施したとは言わないが、あらゆる統計に作為的なものが紛れ込みやすいのは、洋の東西を問わず昔から“常識”なのだ。情報筋が続ける。
 「順風満帆のスタートを切ったかに見える安倍晋三首相と日銀の黒田東彦総裁コンビにとって、最初のハードルは『5月危機』をどう乗り切るか。ここで立ち往生すれば、アベノミクスはあっけなく崩壊する。その懸念がくすぶっているからこそ『景気は気から』のデンで何とか正面突破を図る作戦なのです」

 5月危機とは、昔から株式市場でまことしやかに語られる“格言”のことだ。
 4月末から5月にかけては企業決算の発表がピークを迎える。3月期の業績はもちろん、今期の業績見通しが悪ければ投資家の失望売りを呼ぶ。当然、市場に与えるインパクトは大きいが、これに輪をかける動きがある。
 欧米のヘッジファンドは大半が11月決算である。従って5月は中間決算期に当たるため、配当金を捻出する必要があり利益確定売りを急ぐ。兆単位の資金を運用するヘッジファンドが集中的に売り抜ければ株価は急落し、これが同業他社に波及すれば、たちまち負の連鎖が拡大する。リーマン・ショックなどの例外はあるにせよ、1年を通じて市場が最もパニックに陥りかねないのが5月なのだ。
 これは世界的傾向とされ、ニューヨークのウォール街では「5月に売り逃げろ」の格言が今なお語り継がれている。
by momotaro-sakura | 2013-05-09 13:17 | ブログ