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2014年度開業遅れ懸念

2014年度開業遅れ懸念
国交相「新潟の拠出なければ」


金沢駅で谷本知事らから説明を受ける前原国交相(中央)  北陸新幹線(長野―金沢間)整備事業を巡り、新潟県が、地元負担金の支払いを拒否している問題で、前原国土交通相は29日、「新潟県の拠出がない場合、完成時期が遅れることになる」と述べ、同県の対応次第では、2014年度末を目指してきた開業時期がずれ込むとの懸念を示した。そのうえで、新潟県に対しては、今後も、話し合いを続け、負担金支払いに理解を求めていく考えを明らかにした。新幹線の整備状況の視察で石川県を訪れ、記者団の質問に答えた。

 同整備事業を巡っては、国交省が今年10月、新潟県の同意がないまま、事業者である独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」(横浜市)の追加工事を認可。これに対し、新潟県が「認可が強行された」と反発、今月16日に請求された地元負担金13億円の支払いを拒んでいる。

 前原国交相は記者団に対し、14年度に予定される開業時期については、「今まで通りの完成を目指したい」としたうえで、新潟県の負担金支払い拒否による開業遅延への懸念をのぞかせた。

 国の新潟県への対応については、「これまでも真摯(しんし)に対応してきたが、今後もしっかりと疑問や要望に答え、理解を求めたい。話し合いで解決できると思う」と話した。ただ、泉田裕彦知事との直接会談については「予定はない」と述べた。

 一方、視察に同行した谷本知事は、「新潟が拠出を拒み続ければ、財源に穴が空くが、前原大臣は5年後の開業に向け、作業を進められることと思う」と述べ、期待をのぞかせた。

 前原国交相はこの日、北陸新幹線の整備状況を確認するため、富山や金沢市内の新幹線の高架橋などを視察。その後、小松空港で行われた会見では、金沢以西の未着工区間の建設計画についても触れ、「全くの白紙だ。年内に方針を示し、時間をかけて決めていきたい」と話した。また、国交相は、金沢市内で老朽化が進む機具(はたぐ)橋も見学。同様の橋が、全国で159基も通行止めになっていると明かし、「検査の仕組みを整え、早期修繕で橋の寿命を延ばしたい」と語った。

 


あす富山、長野と知事会議新潟欠席、足並みそろわず


北陸新幹線建設促進同盟会長を務める富山県の石井隆一知事は29日、北陸新幹線問題について、長野、石川両県との知事会議を12月1日に都内で開催すると明らかにした。国土交通省が同意なく追加工事を認可したとして、県負担金支払いを拒否している新潟にも参加を求めたが、多忙を理由に欠席するという。政府の予算編成を前に、沿線県の足並みをそろえる狙いがあったが、思惑が外れた形だ。

 石井知事は議題として、2014年度末までの金沢開業や金沢以西の延伸、地方負担軽減問題などをとりあげるとした。並行在来線の経営問題については、「今のままだと(沿線)4県でぶつぎりにしてそれぞれ対応していくことになる。また、簿価で譲るというが、こんなことでいいのか」と述べ、国に県の負担が減るよう働きかけを強める考えを示した。

(2009年11月30日 読売新聞)
by momotaro-sakura | 2009-11-30 08:33 | ブログ