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太陽光発電などの設備整え 佐久の男性がエコ住宅の効果検証

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太陽光発電などの設備整え 佐久の男性がエコ住宅の効果検証
1月22日(金)


太陽光発電装置などを整えた小池さんの自宅。「エコ住宅」に関心を持ち、訪れる人もいる

 佐久市野沢の農業小池清志さん(63)が太陽光発電、太陽熱給湯、雨水再利用、風力発電の設備を整えた「エコ住宅」に住み、データを記録して効果を検証している。目標にした「電力自給率100%」は、数値上は太陽光発電だけで達成した。雨水利用や風力発電では設備費の償却は難しいというが「損得だけではなく、自然に優しい生き方をしたい」と楽しんでいる。

 小池さんは佐久水道企業団を退職後の2003年12月に自宅を新築。「二酸化炭素(CO2)を出さない家にしたい」と考え、オール電化で電力供給のため太陽光発電装置を、室内暖房と給湯用に電気温水器を、トイレ洗浄水用に雨水貯留タンクを設置した。その後、太陽熱給湯器と風力発電機も追加した。

 母屋と隣の倉庫兼作業小屋の屋根には現在、増設を重ねた計13・6キロワットの太陽光発電装置が並ぶ。晴天率が高い佐久の気象条件もあり、08年には年間の電力使用量1万4281キロワット時に対し発電量が1万5035キロワット時になり、初めて発電量が上回った。バッテリーは備えていないので夜間などは電力会社から購入しているが、その分も発電で賄えた形。09年も同様だった。

 小池さんは太陽光発電の導入前、当初の設備費用364万円について試算。「預金しても10年間の受け取り利息は3万円余。太陽光発電なら130万円相当の発電が見込め、ローンを組んでも得な使い道だ」と踏み切った。既に投資額は約790万円となっているが、09年の売電料金も30万円を超え、順調に償却を進めている。

 雨水利用は2立方メートルの貯留タンクを地下に設置した。経費は約100万円。年間の水道節約分は20~25立方メートルだが、料金換算では5千円に満たない。太陽熱給湯器は約90万円で、節約した電気料は年2万円余。小型の風力発電機も約35万円で設置したが得られる電力はわずかで、外灯と自宅の電飾に使っている。

 それでも小池さんは「太陽と風、水の自然の力で暮らすのが夢。水力発電もいつかやってみたい」と話す。「コメやムギなどを無農薬栽培し、豆腐やこんにゃくなど150品目の食品を手作りしている。食料自給率も100%を目指す」と夢を語っている。

by momotaro-sakura | 2010-01-23 12:15