人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日立の中西副社長が4月に社長昇格、攻めへの転換を強調 (ロイター)



日立の中西副社長が4月に社長昇格、攻めへの転換を強調 (ロイター)
2010年2月5日(金)00時27分
日立の中西副社長が4月に社長昇格、攻めへの転換を強調 (ロイター)_e0009760_15223419.jpg

 [東京 4日 ロイター] 日立製作所<6501.T>は4日、中西宏明・副社長(63)が4月1日付で社長に昇格し、川村隆会長兼社長が会長に専念する首脳人事を発表した。

 2009年3月期に巨額の当期赤字を計上した同社は昨年4月、子会社の会長だった川村氏を呼び戻して経営改革を推進。10年3月期も最終赤字が続く同社だが「大きな出血を止めて、一定の成果が出た」(川村会長兼社長)として、注力する社会インフラ関連事業のグローバル展開といった「攻めの経営」への転換を図る狙いで、ハードディスクドライブ(HDD)事業の再建などで実績を上げた中西氏にバトンタッチすることにした。

 中西氏は4月1日に代表執行役社長に就任し、6月下旬の株主総会後で取締役として選出される。4月1日には子会社の日立金属<5486.T>の持田農男社長が日立本体の副社長に就き、中西氏を補佐する。

 川村会長兼社長と中西副社長は4日夕、都内で記者会見した。中西氏は「情報通信、電力、電機を融合した『社会イノベーション』事業の拡大とグローバル企業化への方向性を堅持しながら、変革のスピードを上げたい」と抱負を語った。社長交代は昨年末に伝えられたという。

 川村氏は、1年間という短期での社長交代について「攻めの経営をしなくてはいけない時に会長と社長を兼務すると、(商談などの)機会を失うこともある」などと理由を語った。そのうえで同氏は、低迷が続いた米HDD子会社の再建や、英国で受注した高速鉄道プロジェクトといった中西氏の成果を紹介しながら「グローバルな経営の経験では抜きん出ている」と起用の理由を語った

 同社は09年3月期に日本の製造業として過去最大となる当期赤字7873億円を計上。10年3月期でも4年連続の当期赤字(2100億円)を見込むなど、深刻な収益低迷が続いている。ただ、同日発表した10年3月期連結業績予想は、営業利益が従来比550億円増額の1350億円に上振れし、当期赤字は200億円圧縮の2100億円を見込むなど、復調の兆しも出ている。

 中西氏は同社の収益体質について「赤字を脱却すればよいわけではない。世界の競合先と比べると利益率が低すぎる。競合に勝てる水準の目標を2─3年以内に(社内に)持ち込みたい」と述べた。川村氏は「危機が去ったとは全く思わない。政策的に助けられた面もあり、まだまだ予断はできない」と語った。

 中西氏はHDD事業について「今は大事な事業だと認識している。情報セキュリティーなどの機能はだんだんハードディスクに入ってくるので、先々楽しみもある」などと語り、継続に意欲を示した。同氏はまた「日立の製品、サービスは世界中どこへ行っても通用している」と強調し、日本のものづくりを代表する企業としての自負をのぞかせた。
 (ロイター日本語ニュース、浜田健太郎)

日立の川村会長兼社長「10年度、黒字に」 環境・鉄道などで収益
 日立製作所の川村隆会長兼社長は日本経済新聞の取材に対し、「2011年3月期は何とか黒字にしたい」と述べ、連結最終損益を5期ぶりに黒字化させると表明した。薄型テレビ事業のリストラなどが一段落。「損益分岐点が下がる」として、環境や鉄道などの重点事業の強化が収益拡大に表れると強調した。

 日立は景気後退や円高で前期に7873億円と国内製造業で過去最大の連結最終赤字を計上。構造改革費用が残る今期の連結最終赤字も2300億円を見込んでいる。(30日 07:00)

by momotaro-sakura | 2010-02-05 15:19 | ブログ