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生活保護>昨年度の月平均206万人 過去最多を更新


生活保護>昨年度の月平均206万人 過去最多を更新


2012年6月13日 11時41分 (2012年6月13日 12時20分 更新)毎日新聞


 厚生労働省は13日、3月時点の全国の生活保護受給者数が210万8096人だったと発表した。これで昨年度は月平均206万7252人(概数)となり、戦後の混乱が残る1951年度の同204万6646人を上回って過去最多を更新した。受給世帯数は同149万8378世帯。景気低迷や高齢化の影響で、厚労省は今後も増加傾向が続く可能性があるとみている。

 厚労省によると、月別の集計では11年7月に205万495人となり、初めて51年度当時の水準を上回った。その後も増加傾向が続き、年度の通算でも超えた。

 今回明らかになった12年3月分統計は、前月から1万695人増えており、前月比増は11カ月連続。08年秋のリーマン・ショックを機に、雇用状況の悪化に拍車がかかったことなどが背景にある。年金だけで暮らせない高齢者や、働く能力がある稼働年齢層の受給も増えているとみられる。 また、同月の受給世帯数は152万8381世帯。最も多い高齢者世帯は66万726世帯と全体の4割を占めた。他の内訳は、傷病者世帯31万5292世帯▽障害者世帯17万2805世帯▽母子世帯11万2728世帯。働ける年代層を含むその他世帯も26万945世帯と2割に近づいた。

 都道府県別の受給者数は▽大阪府30万1419人▽東京都28万2578人など。市町村では大阪市が15万2870人と突出し、札幌市7万1233人▽横浜市6万8296人▽神戸市4万8646人▽名古屋市4万7056人▽京都市4万6937人なども目立った
。【遠藤拓】



<生活保護>「バッシング」強まり、思い悩む受給者も

2012年6月13日 11時50分 (2012年6月13日 12時15分 更新) 毎日新聞


 「最後のセーフティーネット」とされる生活保護。受給者の大半は、体調を崩したり職を失ったりした人たちだ。しかし、人気お笑い芸人が母親の扶養義務を果たしていないと批判された問題を機に「バッシング」が強まり、「人間性を否定されたよう」と思い悩む受給者も多い。

 「近所で『受給者はクズ』と言われた。お金のない人は死ぬしかないのか」−−。弁護士やNPO関係者でつくる「生活保護問題対策全国会議」などが9日に行った緊急電話相談には、9時間で363件の相談があった。内容は「扶養を要求された親族に迷惑がかかるのでは」「保護を受けられないかも」という相談が各42件と最も多く、「夜眠れない」「薬が増えた」など、不安から健康を害した人も少なくなかった。

 持病や精神障害を抱え「自立したいが働けない」という受給者や、ドメスティックバイオレンス(DV)被害を受けて離婚を余儀なくされ、収入がゼロになった人らから相談が相次いだ。50代の女性は「女なら他に仕事があると言われたこともある。受給者をたたいている人たちは実情を知らない」と漏らした。

 「過去に受給したことがある人は再度の利用は難しいと説明された」「20年以上前に別れた妻が引き取った娘の承諾書を取ってくるよう言われた」など、自治体側が相談者を体よく追い返す「水際作戦」の横行をうかがわせる「証言」も寄せられたという。

 NPOや市民団体の関係者によると、お笑い芸人の問題に関連して生活保護を取り上げたテレビや週刊誌では、受給者の大半が不正受給と言わんばかりの内容が多数あった。ネット上では、生活保護の略称「生保」を読み替えた「ナマポ」の呼称で、受給者がさげすみやからかいの対象となっているケースも少なくない。

 これを受けて、複数のNPOや受給者らが5月末に東京都内で記者会見を開き、「バッシングが強まると生活保護から抜け出すための就労もままならなくなる」と訴える動きも。今月11日には「反貧困ネットワーク」(代表・宇都宮健児弁護士)が「社会から孤立させられている人たちに生存権という人権を行き渡らせることこそ求められている」と、バッシングや制度改悪を戒める声明を出した
。【稲田佳代、遠藤拓】
by momotaro-sakura | 2012-06-13 12:30 | ブログ